リハビリテーション

8.基本的動作と応用的動作の違いをどこよりも詳しく!!

2018年11月11日

療法士がよく使う言葉に「~動作」というのがあります.主には基本的動作,応用的動作,日常生活動作,手段的日常生活動作などです.理学療法士および作業療法士法の中では「~的動作」と表記されていますが,臨床の場では“的”をはずして基本動作や応用動作と言うことが多いように感じます.ここではそれぞれの言葉の違いを明確にしていきます.

狭義や広義の意味や,辞書や教科書,文献によって色々ととらえ方があると思うのですが,ここでは私が一番分かりやすく理解しやすいと思っている定義を紹介します.ここでは基本的動作と応用的動作の違いを紹介します.

それではいってみましょう!!

基本的動作について

基本的動作は3種類に分かれます.その3種類とは

①単関節の動き
②姿勢
③姿勢と姿勢を繋ぐ動作

の3つです.それぞれ説明します.

①単関節の動き
指を1本動かしても基本動作,肩関節を屈曲させても基本動作ということです.

②姿勢
背臥位,側臥位,座位,立位のとまっている状態のことです.

③姿勢と姿勢をつなぐ動作
姿勢と姿勢をつなぐ動作とは,そのままの言葉の意味です.
背臥位→(寝返り)→側臥位→(起き上がり)→座位→(起立)→立位
の( )の中の部分が姿勢と姿勢をつなぐ動作の部分です。話題になることがほとんどないのですが、逆に考えてみると、

立位→(着座)→座位→(???)→側臥位→(寝返り)→背臥位
となるのですが、(???)の部分、皆様なんという言葉を入れますか?

起き上がりの対義語を調べると

・ひっくり返る
・転ぶ
・寝転ぶ
・横たわる
・倒れこむ

のような言葉が当てはまるみたいです.これを見ると寝転ぶか横たわるがいいのかなと思います.療法士がひっくり返るとか転ぶを使用するとどうしても転倒のイメージが付いてしまいますし…起床とするなら着床?…いやそれだと妊娠することになってしまう!ので正直適切な単語が見つかっておりません.知っている方がいらっしゃいましたら,教えてください.私も見つかり次第報告します.

応用的動作能力について

基本的動作能力と応用的動作能力の明確な違いはただひとつ!それは

「目的があるかないか」

です.なんの目的もなく立っていたら立位保持という基本的動作で,男性用小便器の前で足っていたら排泄動作の為の立位保持となり,応用的動作になるというわけです.まとめると

基本的動作:単関節の動き,姿勢,姿勢と姿勢を繋ぐ動作の3種類
応用的動作:目的があるすべての動作

となるわけです.私の中ではこの定義が一番理解しやすいと考えています.

→次に進む(9.日常生活動作(ADL)と手段的日常生活動作(IADL)と生活関連動作(APDL)の違いをどこよりも詳しく!!)

→前に戻る(7.検査・測定・評価の違いを正確に理解しよう!!

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