こんにちは.Ryuです.
衝撃的なタイトルですが,あながち間違っていないと思っています.
療法士の仕事を細分化したときにAIに代わることができることって多いのではないかと考えています.「AIに取って代わられる仕事」みたいな記事では理学療法士,作業療法士,言語聴覚士は載っていませんが、医療事務などは載っています.療法士の仕事って事務作業多くないですか?何も考えず,リハビリのことだけを考えていたら,必ず淘汰されます.機会に使われる人間になります.この記事では療法士関連の仕事でAIに取って代わられるであろう5つの項目をピックアップしています.最後にはそうならないためのアクションプランもお伝えします.
それではいってみましょう‼
1.評価項目の選定
患者さんや利用者さんにかかわり始めるとき,「どんな評価をしようかな~」って悩むと思います.これは完全にAIに取って代わられます.過去の医療文献,エビデンスがある評価などを学習したAIにその人の病気,特徴,ニードや目標などを入力したら,最適な評価内容を選定してくれるようになります.あなたが考える必要はありません.あなたはただAIが導き出した評価項目を正確に実施し,その結果を再びパソコンに入力するだけです.実習の時にレポートに書いた解釈と統合は考える必要はありません.過去のとんでもない量のデータと入力されたデータの統合と解釈はAIの得意分野です.
2.訓練内容の選定
評価と同じで訓練内容もAIが選定することになるでしょう.経験が浅い療法士が考える訓練より,世界中の文献を学習しているAIが導きだす訓練内容のほうがより効果がある内容になると思いません?確かにリハビリの世界には訓練内容にはいろいろありますし、手技や概念の多数存在します.ですがAIに学習させるという意味では,よりエビデンスレベルが高いものを優先して学習させるし,AIもそれを選択することが多いでしょう.非常に細かい知識や技術を必要とし,個人のレベルに大きくばらつきがある手技や概念は淘汰される可能性が高いと思います.完全に消えることはないかもしれませんが,マイノリティ(少数派)になるでしょう.
3.生産性の低い多職種カンファレンス
現在はカンファレンスでその患者の現状や問題点、対策などが話し合われているでしょうが,それもなくなります.非常に高いレベルでのディスカッションにならなければ,わざわざ時間を使ってカンファレンスるすることはなくなるでしょう.ここでいう高いレベルとは何なのか.それはクリエイティブ(創造的)な内容を含むものです.創造的の定義にもよりますが,AIが過去のデータかをもとに作業を行うことを得意としているので,「過去のデータにはとらわれないような,これまで誰も思いつかなかったような革新的なアイデアを生み出すカンファレンス」であれば,実施される意味はあるでしょう.また,AIが導き出した治療法で事故が起こったとき,責任を取るのは人間かAIかという議論がありますが,やはりこれは人間であると考えます.AIの導き出した評価内容や訓練内容を選択するのは人間だからです.なので,療法士はAIが導き出した内容が適切であるかどうかを判断できる必要があります.
4.書類作成
報告書,計画書,申し送り,評価用紙…人によっては契約書やレセプト…訪問看護ステーションなら指示書依頼文,封筒作成など療法士にまつわる書類は本当に多いです.いや多すぎる‼とくにまだ電子カルテなどを導入しておらず,紙ベースのところは本当に地獄です.これに関しては今後どんどんペーパーレス化が進んでいって,どんどん生産性が上がることでしょう.各機関とのやり取りも郵送ではなく電子化されたものをインターネット上でやり取りすることになるでしょう.それだけならいいことです.効率が上がるので.むしろ療法士が作成する報告書よりも質が高いものになるかもしれません.療法士間で必要な情報,医者にとって必要な情報,ソーシャルワーカーにとって必要な情報,ケアマネジャーにとって必要な情報を細分化し(もっと言えば個人の好みによって必要性を細分化し),書類を作成してくれることになるでしょう.療法士がそこまで配慮するのは難易度が高いです.したいけど時間がかかるからしていない人もいるでしょう.安心してください.AIが全部してくれるようになるでしょう.
5.対面でのリハビリ
「いやいや対面でのリハビリはなくならんやろ‼」って思いましたよね.はい.なくなるとは思っていませんが,かなり減ると思っています.急性期であったり,重症な状態であればあるほどマンツーマンでのリハビリの必要度は高いです.しかし,基本的にリハビリの目標は自己管理ができるようになることです.つまりマンツーマンでリハビリを受けている,それ以外の時間をどうするか,どのように管理するかのほうが重要であると考えます.いっぱいリハビリを受けられる時間は限られています.発症から3か月,長くても半年です.急性から回復期にかけて多くの療法士が在籍していると思いますが,「リハビリを行っている時だけがリハビリ」だと思っていると間違いなく淘汰されます.リハビリって多くても1日に3時間です.むしろリハビリをしていない残りの21時間をどう過ごすか管理するほうが効率的だと思いませんか?自主訓練の提示にも限界があるでしょう.一生懸命自主訓練の要旨を作っても,むしろしていない人がほとんどのはずです.時間の無駄です.そこでAIの登場です.AIが生活リズムを管理してくれる,VRのような仮想現実をつかってゲーム感覚で自主訓練ができる,スマートウォッチで体調が悪いことを察知でき,必要に応じ緊急連絡してくれるとなれば,ある程度の段階で退院になります.必然的に対面でのリハビリは減ってくるだろうと思うのです.
AIに使われるだけの療法士にならないためのアクションプラン
ここまで読んでこられた方は気づいている方もいると思います.結論
AIに使われるのであはなく,AIを使う側になる
ということです.上の記事に内容をまとめると「何も考えず評価と治療を繰り返す存在」ってことになります.嫌じゃないですか?確かに評価や治療の技術を高めていれば,AIが導き出した内容を忠実に再現できる生産性が高まるので,それが嫌じゃないよって人は問題ありません.存分にスキルを磨きましょう.ですが,私は嫌なんです.機会に支配されているようで.そこでアクションプランです.
プログラミングと心理学を学びましょう‼
プログラミングは簡単に言えば,「機械に指示を出す」役割です.機会に指示を出すことでリハビリの生産性を上げられるなら,めちゃめちゃ社会貢献になると思います.リハビリ以外の時間の管理にもつながるでしょう.
また,AIの特徴として「人の気持ちを汲み取ることが苦手」というものがあります.苦手な分野を強みにしておくことは自身の市場価値向上につながると考えているため,心理学を学んでいます.とはいえ心理学も学問ですから,膨大な人間の表情のデータや仕草などを学習させれば,ある程度は間違っていない答えをAIが出せるようになるのではないかと考えていますが,それでも学ぶ価値ありです.おそらくAIや機械の感情のなさに「冷たさ」を感じる人も多いでしょう.そんな時は人の出番です.わずかな表情の変化,なんとなく本音を隠してる雰囲気,共感する姿勢などはまだまだ人の分野です.プログラミング×心理学は,今後の療法士にとって必須の学習条件といえるでしょう.