副業

療法士の副業

2018年11月12日

療法士の平均年収は年々低下する一方で,少なくとも療法士一人の給料では家族を養うことは難しい状態です.
療法士は給料面で優遇されている職業ではありません.
療法士の平均年収は減少の一途をたどっております.ここでは副業の内容を述べていきますが,
「本業の療法士の業務を怠ることなく,その職業を生かした副業を行う」
を重要な前提としています.
つまり,現在の療法士としての職務を全うしつつ,更に向上を求めていくために副業をするということです.収入はその次です.

それではいきましょう.
療法士が収入を増やす方法としては以下のような内容があります.それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう.

1.役職を目指す

【メリット】
・一番身近で収入UPの可能性が高い
・世間的にも一番まっとうな収入UPのカタチ
【デメリット】
・収入UPもピンキリで,多くは月に1~5万円のUP程度
・役職によって一定の責任に加え,マネジメントや雑務が増加
まず考えるべき方向性です.主任や科長,部長など各病院・施設によっていろいろな役職があると思います.役職を目指す場合,その職場に骨を埋める覚悟で臨むべきです.役職になれば責任が増え,そう簡単には転職できません.また,転職を受ける側としても「あの病院で役職をしてたのか……」「なのになんで辞めたんだろう……」と,どちらかといえばネガティブにとらえられ,嫌煙される場合が多いように感じます.上を目指すのであれば,その職場で貫き通しましょう.

2.他の病院や施設でアルバイトする

【メリット】
・環境が異なるところを兼務することで,勉強になる
・即時的な収入になる
【デメリット】
・そもそもアルバイトを許している職場が少ない
・医療,福祉業界のネットワークは狭いため,副業がバレやすい
・労働時間が延びるだけで効率的とは言えない
・環境の変化に対する切り替えが大変
これは副業でというよりも,フリーランスで活動されている方が,数か所の病院や施設と契約し働いている場合の方が多いです.同じ法人内でもないところの副業を許している病院や施設は聞いたことがありません.

3.非常勤講師をする

【メリット】
・他病院や施設のアルバイトよりは認められている場合が多い
・ステータスになりやすい
【デメリット】
・教材の準備など,講義以外に時間がかかる
・そもそも相当な人脈がなければ依頼がない
・知識,経験,プレゼン力など総合的な要素が必要となる
私の知り合いにも非常勤講師をしている人が数名いますが,繋がりと経歴,実績によってたまたま非常勤講師をしている方ばかりでした.つまり狙って非常勤講師というよりも,学会発表や研究,書籍の販売などの実績が前提で,「ウチで講師をしてくれないか」と依頼が来ているようです.

4.有料の勉強会や講演会を開催する

【メリット】
・まさに収益性と有益性の両立ができる方法
・自分の勉強にもなり,自身のブランディングにもなる
【デメリット】
・教材の準備など,講義以外に時間がかかる
・会場費や教材費がかかる可能性がある
・現在有料の勉強会は減少しており,無料のものがほとんどである
そもそも私は,有料で大規模な勉強会というものに対して否定派です.高額で大規模な勉強会になればなるほど一般的な共通認識できるような内容しか言えなくなってしまうからです.むしろ無料で開催しているような勉強会は,講師側も多少偏っていても好き勝手な意見が言えますし,聞いている側がもし求める内容と異なっても「どうせ無料だし」と不満にまでは繋がりません.そうなると教科書に載っているものを勉強した方がよっぽど効率的です.勉強会は客観性を持たせるためにも少人数で行うか,もしくはしっかりと独学することで十分に成長できると思っています.

5.書籍を販売する

【メリット】
・自身のブランディングになる
・印税による不労所得が期待できる
【デメリット】
・経験,知識,人脈,出版会社との契約,出版するための初期投資など,通過すべき問題は多数存在
・出版の準備は実習のレポートの比ではない
これも実際に書籍を出版した方から聞いた話ですが,知識をまとめるだけでなく,1から調べ直したり,エビデンスや著作権,参考文献などかなりデリケートな問題への対策が必要で,本当に大変らしいです.個人ブログで好きなことを書いてることがどんなにラクか……(笑)

6.各協会で上りつめる

【メリット】
・噂によると各協会会長の収入は1000万円を超えるらしい……(あくまでうわさです)
・政治的な活動に繋がる
【デメリット】
・経歴,人脈,実績などに加え,協会内の選挙で勝ち上っていく必要がある
・現場と協会の仕事の兼務は、かなり激務
私は作業療法士協会のあるブロックで広報部をしていますが,皆さんほとんどボランティアで活動されています.業務時間外に,研修会の調整や講師へのアポを取ったり,広報部では活躍しているOTに取材に行ったりします.もちろんそこで人脈が広がったり,勉強になったりとメリットはあります.ですが,正直各協会で上りつめることで収入を増やすという考え方は現実的ではない印象です.

7.認定・専門の療法士になる

【メリット】
・その道でのエキスパートになることができる
・職場によっては認定・専門療法士になることで収入UPを認めているところがある
・研修会の講師に呼ばれ,臨時収入や基本収入のUPに繋がる可能性が高くなる
【デメリット】
・認定・専門の療法士になるまでにクリアすべき課題や文献登録,発表など道のりは長い
・必須の研修を受け続ける必要があり,移動費や研修費がかかる
私の周りにはほとんど認定・専門の療法士はいません.研修会などでお見掛けする程度です.目指す価値は十二分にあると思います.その道のエキスパート.なによりカッコいいです‼どこまでの収入UPに繋がるのかは,ごめんなさいm(__)m正直わからないです.

8.サイト運営

【メリット】
・自分のペースでできる
・自分の好き勝手できて,いずれ収入につながる可能性もある
【デメリット】
・続けられない人がほとんど(療法士のまとめたサイトやブログを見ても,更新が途絶えている場合が多くあります)
・収入につながるまで道のりは長い
っていうか結局このことについて述べたかったんです(笑).ここで述べたいサイト運営は広告収入ありきのサイトではなく,サイト運営をした結果,閲覧数が増え,信頼を得て,そして広告収入などに繋げていけたらという流れです.私も閲覧数が増えるまでに2年ほどかかりました.ある時を境に閲覧数が飛躍的に伸びるのですが,そのことに関してはいずれまとめていきます.私の性格的にサイト運営は相性がいいのですが,かなりおススメです.自分の勉強にもなり,ネットの環境さえあれば,どこでも仕事ができます.この「療法士の副業」のカテゴリーでは,主にこのサイト運営について述べていきます.

→次に進む(2.本業と副業と兼業)

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