副業

本業と副業と兼業

2018年11月12日

本業と副業と兼業,それぞれ意味はなんとなく分かるけれども,正確に説明できますか?
今回はそれぞれの定義について述べていきますが,あえて結論から先に申しますと,「本業や副業,兼業などの線引きに大きな意味はない」と私は考えています.

しかし,現在行っている仕事を「本業」と位置づけ,収入UPのために「副業」を希望している方も多くいらっしゃると思います.このページにたどり着いた時点で,副業をしたいという意識の表れだと思います.

なので,まずは「本業」「副業」「兼業」それぞれについて考え,自身の目指す働き方スタイルを明確化していけたらと思います.

本業とは

本業とは言うまでもなく,「主とする職業」のことです.法律上の定義があるわけではないようです(間違っていたらすみません.勉強不足です).ほとんどの方は,現在行っている仕事を本業と位置付けていると思います.最近ではフリーランス(会社や団体などに所属せず,仕事に応じて自由契約をする働き方)という働き方スタイルも増えているため,そもそも本業を持っていないと考えている方もいらっしゃると思います.一般的には,仕事の中で最も時間をかけているもの,最も収入の多いもの,正社員として雇用されているものなどを本業として良いでしょう.

副業とは

副業という言葉についても法律上の定義があるわけではないようです.しかし,ほとんどの会社は就業規則の中で副業を禁止しています.国は「働き方改革関連法案」のなかで副業や兼業を推進する方向性で動いているようですが,まだまだ副業や兼業を認めている会社は多くないのが現状です.私が調べた中で最も理解しやすいなと思った副業のとらえ方は,「本業>副業」というものです.副の漢字の意味合いは,付き添う,付け加える,ついでに起こるなどとなります.本業があって初めて成り立つ言葉といえるでしょう.

兼業とは

先ほどの副業の「本業>副業」というとらえ方と比較すると兼業は「本業≧兼業」となります.兼の漢字の意味合いには,あわせもつ,1つある上にもう一つ持つなどがあります.副業よりかも本業に近い位置関係で,二足の草鞋を履く意味合いに近いと考えます.

また,副業は労働契約がなく,兼業は労働契約があることで使い分ける場合もあります.

パラレルキャリアを知っていますか?

パラレルキャリアとは,あの有名なP・Fドラッカーの著書「明日を支配するもの(ダイヤモンド社)」の中で述べられていた考え方で,「本業を持ちながら,第2のキャリアを築く」ことです.副業や兼業と変わらないじゃん,と思われるかもしれませんが,パラレルキャリアは「報酬を得ることを目的としていない」ことに大きな特徴があります.そのため、ボランティアなども含まれます.

私はこれまで仕事のカテゴリーを本業と副業という分け方をしておりました.しかし,副業という考え方にはずっと引っ掛かりを覚えていました.

私はどのような仕事も「利益は後からついてくる」と考えています.経営者は従業員のことを一番に考え,従業員はお客様のことを一番に考え,その結果利益につながるということです.エビデンスはありませんが,なぜかこれはかなり確信に近いものを持っています,利益は結果であり,目的ではないと思うのです.

しかし,本業はともかくとして,副業はそのほとんどが利益を第一に考えている場合が多いのではと考えていました.私はそこに違和感を感じていたのでした.副業とはいえ,利益第一主義ではダメだと思うのです.

お金を稼ぐことは一家の大黒柱として当然の義務であることは私も賛同です.家賃,食費,光熱費,交際費,車の維持費……あらゆることにお金がかかり,さらに私たちがもらえる年金は,現在の半分になるという法案が通った以上,私たちの老後は決して安泰ではありません.自分でお金を稼ぎ,備えておく必要があります.その点も賛同です.

ですが,副業までお金を稼ぐことを第1の目的とし,時間を割き,自分の時間や家族との時間を削減してしまうことには反対です.利益第一主義の副業はいつか必ず破綻すると考えています.

私は副業の目的は「一生を通しての自分の役割を見つけ、社会に貢献すること」です.

本業ももちろん社会貢献なのですが,人間関係や規則,法律や世間体などいろいろなしがらみと戦い,時には自分を押し殺し従わなければならないときもあるでしょう.しかし、副業はもっと自由で,エゴでいいと思うのです.自分の好きなように社会貢献に繋げられるのです.

仕事の時間ではなく,自分の時間なのです.仕事は本業だけで十分ではないですか?更に仕事の割合を増やせば,自分の時間もしくは家族との時間が削られていることになります.自分の時間を有効に活用すべきです.

とにかく自分のやりたいことをとことん貫き通す.趣味でもボランティアでもなんでもいいのです.

その結果が利益に繋がるのであれば,それは社会が必要としていることであり,明確な社会貢献です.

そういう意味では本業より本業らしいというか,まさにパラレルキャリア,副業というよりかも「真の本業」なのではと思うのです.このサイトでは便宜上,副業という言葉を多用しますが,本業と線引きをしているわけではありません.むしろ「本業<真の本業(副業)」という考え方を基盤とし,副業に取り組んでいけたらと思います.

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